もし、あなたが自宅の庭でアボカドを育ててみようかな?と考えているなら、ちょっと待ってください。
アボカドを庭で育てるには、いくつか注意点があります。
まず、アボカドは寒さにとても弱いです。
冷え込む地域では上手く育たないかもしれません。
また、アボカドの実を収穫するのはそう簡単ではありません。
アボカドの種は大きくて見た目もいいので、食べた後のタネを使って育ててみたくなりますよね。
実は、実際に私もやってみたことがありますが、冬の寒さで枯らしてしまった経験があります。
種から芽が出て苗木になるまではそれほど難しくないのですが、やはり「アボカドを庭に植えるのはやめた方がいいよ」という意見もありますね。
この記事では、アボカドを庭に植えてはいけない理由と、もし庭で育てる場合に知っておきたい3つの安全な育て方のコツをお話しします。
庭にアボカドを植えてはいけない理由とは?
冒頭でお話ししたように、アボカドを庭で育てるには5つの難題が待ち構えています。
私も実際に育ててみてうまくいかなかったので、ここで問題点を振り返ってみたいと思います。
それでは一つずつ詳しく解説します。
日本の寒さに弱い
アボカドを庭に植えない方がいい一つ目の理由は、寒さにとても弱いことです。
アボカドは元々メキシコなど中南米が原産で、温かい熱帯や亜熱帯が大好き。
そのため、冷えるのは苦手で寒い場所では上手く育たないんです。
アボカドが持ちこたえられるのは、最低でも気温が-0℃から-5℃くらいまで。
普段は暖かい地域でも、冬になればもっと寒くなることもあるんです。
もし、寒い地方でアボカドを育てようと思ったら、冬の寒さから守るために、いろいろと面倒な準備が必要になります。
そのため、日本みたいに四季があるところでは、アボカドを庭で育てるのはあまりおすすめできないのです。
風などに弱い
強風はアボカドの木にとって大敵です。
アボカドの木は、自然と大きくて高く育つため、強い風に弱いのです。
若い木は特に枝や幹が細いので、風が吹くと折れやすいですね。
アボカドの根は地表近くに広がっているので、台風みたいな強い風が来ると、木が倒れたり枝が折れたりしやすくなります。
これが木の成長を遅らせたり、果実がつきにくくなったりする原因にもなります。
そして、枝が折れると、そこから病気や害虫が入り込みやすくなって、木の健康を守るのが難しくなります。
虫害を受けやすい
アボカドを庭で育てる際の懸念点の一つが、カメムシによる果実への損傷です。
カメムシはアボカドの実に穴を開け、そこから栄養を吸い取ることで、果実に傷をつけます。
この傷が原因で、アボカドがうまく熟さなかったり、収穫後に食べられない状態になったりすることがあります。
アボカドの実を害虫の被害から守るためには、実を一つ一つ袋で覆うなどの対策が必要ですが、これはかなりの手間がかかります。
ですから、庭でアボカドを育てようと思ったら、カメムシから果実を守るための専門的な方法を考える必要があるわけです。
カメムシは、アボカドの実を狙う数少ない害虫で、これが庭での栽培を難しくしている点の一つでもあります。
なかなか実ができない
アボカドは食べると美味しいので、自分で育てるからには実を収穫したいですよね。
でもアボカドの実をうまく成熟させるのはとても難しいのです。
アボカドは自分で受粉しにくく、実をつけるためには違う種類のアボカドが近くに必要です。
ですが、それには広いスペースと何本かの木がいるため、庭の狭い家では難しいかもしれませんね。
さらに、種から植えて実がなるまでには、普通5年以上かかります。
その間、病気や虫害、天気に左右されやすいです。
日本みたいに適した環境でも、実がなるまでには5年はかかりますが、場合によってはもっと長くかかることもあります。
成長するとかなり高木になる
アボカドの木を庭に植えるのが難しい一つの理由は、木がとても大きくなることです。
成長すると、アボカドの木は非常に大きくなり、高さが20メートルを超えることもあります。
これほど大きな木は、庭のスペースに合わなかったり、周りの植物や建物に影響を与えることがあります。
また、木が大きくなると、剪定やお手入れがずっと大変になりますし、近所の人たちや公共の場所にも迷惑をかけるかもしれません。
だから、庭のデザインや近隣との良好な関係を考えると、アボカドの木を庭に植えるのは避けた方がいいと言えるでしょう。
アボカドの上手な育て方のポイントは?
それでは、家庭の庭でアボカドを上手に育てるための3つのポイントを紹介しますね。
鉢植えで育てる
まず、アボカドは鉢に植えて育てましょう。
寒い地域でも、鉢植えなら冬に室内へ移動させることができ、寒さから守れます。
鉢植えは木の大きさを調整しやすく、剪定や害虫対策もしやすいですよ。
耐寒性のある品種を選ぶ
次に、寒さに強い品種を選ぶことが大切です。
アボカドは基本的に暖かい気候の植物ですが、寒さに比較的強い「ベーコン種」などの品種もあります。
日本の気候に合った品種を選べば、寒冷地でも育てられます。
観賞用にする
最後に、実がなることを期待せず、アボカドの美しい葉を楽しむ観賞用として育てるのも一つの方法です。
日本では実がなるまでに時間がかかるので、収穫を目指さずに、庭の美しい緑としてアボカドを楽しむことをおすすめします。
そうすることで、実がならないという心配から解放されます。
まとめ
アボカドを庭に植えない方がいい理由をまとめると、
・寒さに弱い
・実がなりにくい
・木がとても大きくなる
・強い風に弱い
・特定の害虫にやられやすい
ということでした。
自分で育ててみる以上は実をつけさせたいと思いますが、なかなか難しいですね。
アボカドはもともと中央アメリカの植物で、日本のように寒かったり台風が来たりする気候には合いません。
実をつけさせるには、複数の木が必要で、しかも実がなるまでにはかなりの時間が必要です。
そのため、鉢植えで室内などで楽しむ「観葉植物」としての育て方が、アボカドを育てる上で一番良い方法かもしれませんね。