タラの新芽って天ぷらにすると、とっても美味しいですよね。
スーパーで買うのもいいけど、自分で育てたタラの新芽はもっと特別な味がします。
ただ、「タラの木は庭に植えちゃダメ」という話もあるんですよね。
確かにいくつかデメリットとなる問題点はありますが、しっかりとした知識と対策を講じれば、自宅の庭でもタラの木を育てて楽しむことができますよ!
そこで、この記事では次の2つのポイントを解説します。
・タラの木を植えるべきでない理由とは?
・庭でタラの木を安全に育てるコツ
ぜひ参考にしてくださいね。
タラの木を庭に植えてはいけない理由4選
庭にタラの木を植えるのを避けた方がいいと言われるには、具体的に三つの理由があります。
それぞれ詳しく解説します。
1.トゲがあるから
タラの木は、全身に危ないとげを持っています。
そのため、庭に植えるのは避けた方がいいとよく言われます。
タラの木には、幹や枝、葉の根元や縁にも、ノコギリみたいな鋭いとげがあり、庭の手入れをしている時にちょっと触れただけで、簡単に怪我をすることがあるんです。
厚手の革手袋をしていても、その鋭さで貫通しちゃうこともありますよ。
特に、家に小さい子どもやペットがいる場合は、偶然とげに触れてしまって怪我をするリスクが高くなりますよね。
そんなわけで、タラの木のとげに心配する人も多く、「庭には植えない方がいい」と思っている人もいます。
とげがたくさんあるのは、野生では動物に食べられないようにするためなんだとか。
ただ木が大きくなると、とげの数が減ることもあるそうです。
タラの芽のあのほろ苦さも、食べられにくくするための自然のアイデアの一つ。
人がその苦さを美味しいと感じるのは、私たちの味覚が複雑だからかもしれませんね。
タラの芽は山菜の中でも特に人気がありますが、栽培するときは気をつけないといけません。
2.地下茎で伸び進む
タラの木は、土の中で横に伸びる「地下茎」を通してどんどん増えていくんです。
庭にタラの木を一本植えると、その地下茎が広がって、新しい芽をどんどん地上に出してきます。
そうすると、あっという間に最初に植えた一本から沢山のタラの木が生えてきて、庭をいっぱいにしてしまうんです。
もし何もしないでおくと、庭がタラの木だらけになってしまうかもしれません。
最初はタラの新しい芽をたくさん収穫できて嬉しいかもしれませんが、だんだんと管理が大変になって、結局は手がつけられなくなることもあります。
庭がタラの木でいっぱいになってしまって、植えたことを後悔する人もいますよ。
「こんなはずじゃなかったに・・」と思うかもしれませんね。
3.虫が寄ってくる
タラの木を育てる時に気をつけないといけないのは、害虫がよくつくことです。
タラの木は、虫を引き寄せやすいんです。
特によく見かける害虫には、葉っぱを食べてしまうハゼアブラムシや、木に穴をあけるエダシャク類がいます。
さらに、花が咲く時には、コガネムシやてんとう虫、カミキリムシ、アブラムシなどがたくさん集まってきます。
これらの虫がいると、タラの木が病気になったり、見た目が悪くなったりすることがあります。
植える場所によっては、虫の問題がもっと大きくなるかもしれません。
タラの木を食べるために育てるなら、農薬を使いたくないですよね。
だから、害虫は本当に困った存在です。
しっかりと木を管理したり、虫に対する対策をしないと、虫の被害を防げなくなってしまいます。
木を定期的にチェックして、必要なら虫対策をすることが大切です。
4.大きくなる
タラの木を庭に植えない方がいい理由の一つは、成長がとても早く、予想よりもずっと大きくなる可能性があるからです。
タラの木はあっという間に大きくなり、もし庭や植えた場所が狭ければ、すぐに他の植物やスペースを取り過ぎて、庭の見た目が悪くなるかもしれません。
成長する力が強いため、周りの植物が光や空気を十分にもらえずに育たなくなることもあります。
事前にスペースをちゃんと考えずに植えてしまうと、後でかなりの手間がかかってしまいます。
管理をしっかりとしないと、タラの木がどんどん広がって他の植物が生えにくくなり、庭全体の見た目も悪くなってしまうことがあります。
タラの木を植えるときは、これからどれくらい成長するかをよく考えて、十分なスペースがあるかを確認することが必要です。
広い庭でも、注意して管理する必要があります。
タラの木を安全に育てるためには?
タラの木を育てる際はいくつか注意すべき点があります。
でも、事前にタラの木を安全に育てるコツを知っておくと、トラブルが起きてもうまく対応できます。
以下にタラの木を安全に植え育てるための4つのコツを紹介します。
1.棘のない種類の苗を選ぶこと。
2.地下茎が広がるのを防ぐ対策をすること。
3.土に直接植える代わりに、鉢植えにすることも検討しよう。
4.虫がつかないように、虫除けネットで保護すること。
これらの方法を実践すれば、タラの木をトラブルなく、安全に育てられますよ!
1.棘のない種類の苗を選ぶ
タラの木には棘があるものもありますが、棘のない種類もあるんです。
棘あり(オダラ)は、香りが強くて苦いのが特徴で、食べにくいです。
棘なし(メダラ)は、香りも苦味もマイルドで、食べやすいです。
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野生のタラの木にはよく棘がありますが、品種改良や自然の変化で棘のないものも生まれています。
また、棘が少なめの種類もありますよ。
タラの木を選ぶ時には、棘のない「メダラ」のような種類を選ぶと、栽培がもっと安全になります。
ただ、棘のないタラの木(メダラ)は育てやすいけれど、味では棘のあるタラの木(オダラ)と比べると見劣りすると言われています。
味と食べやすさの違いを以下で説明します。
棘あり(オダラ)は味が濃く、香りと苦味が強いので、食べづらいと感じることがあるかもしれません。
棘なし(メダラ)は味がマイルドで、香りと苦味が軽減されているため、食べやすいです。
苦いものが苦手な人や、子供には、棘なしのメダラの方が受け入れやすいかもしれません。
しかし、タラの芽独特の美味しさは、その苦味にあるので、本格的な味を好む人にとっては、棘なしのメダラでは物足りないかもしれませんね
2.地下茎が広がるのを防ぐ対策
タラの木が広がりすぎないようにするには、根っこが伸びるのをうまくコントロールすることが大切です。
そのためには、苗のまわりを掘って、根がどんどん伸びるのを防ぐ工夫が必要です。
根が伸びるのをブロックするために、特殊なシートや波板、コンクリートのブロックを使って、木のまわりを囲んで根止めしてしまいます。
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これで地下の茎が勝手にどんどん増えてしまう心配がほとんどなくなりますよ。
また、別のやり方として、地面より高くレンガを積んで花壇を作り、その中にタラの木を植えるのもよいでしょう。
3.鉢植えにすることも検討
鉢植えでタラの木を育ててみるのはどうでしょう?
庭に直接植えると、いろいろ面倒なことが多いんです。
実は、植える時に気をつけなければならないことがたくさんあるんですよ。
でも、鉢植えにすると、こんな良いことがあります。
たとえば、トゲがあるタラの木でも、鉢植えならトゲで怪我をする心配が少なくなります。
地下茎がどんどん伸びるのも、鉢植えなら防ぐことが可能です。
また鉢植えなら簡単に置く場所を変えられるので、子どもやペットが近づきすぎて怪我をする心配も減ります。
タラの木を鉢植えで育てる一番のいいところは、地下茎の成長を完全に管理できることです。
鉢植えだと、タラの木が勝手に根を伸ばして困ることがありません。
つまり、成長をきちんとコントロールできるんです。
4.虫がつかないようにする
タラの木を虫から守るには、「虫よけネット」を使って木全体を覆うといいですよ。
ネットをかぶせやすいように、タラの木をあまり高くならないようにしておいて、その上からネットをかぶせましょう。
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これで害虫が近づくのを防げるので、農薬を使って虫を退治する必要もなくなりますよ。
まとめ
タラの木を庭に植えるときの注意点をご紹介しました。
タラの木は葉や幹、枝には危ない鋭いトゲがあり、地下茎が広がって、どんどん増えてしまうことがあります。
また虫を引き寄せてしまうので、コガネムシみたいな虫が集まってくることも。
でも、これらのデメリットに対する策をしっかり覚えておけば、タラの木を庭で上手に育てることができますよ。
特に、タラの芽は新鮮なうちに食べるととっても美味しいので、ぜひ挑戦してみてくださいね。