南天は冬でも緑の葉を保ち、赤い実がなる縁起のよい木として知られています。
日本では古くから家の庭に植えられてきましたが、どこに植えるべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
実は南天の植える場所によって、風水的な効果が変わってくるのです。
本記事では、家のどの方角に植えれば家運が上がるのか、南天の特性を踏まえながら詳しく解説します。
ぜひ庭づくりの参考にしてくださいね。
南天は家のどこに植えるのが良い?
冬でも緑の葉を保ち、赤い実をつける南天は、古くから縁起の良い木として親しまれてきました。
多くの家庭で庭木として植えられる南天ですが、どこに植えるのが一番良いのでしょうか。
実は、南天を植える場所選びには、風水の知識と先人の知恵が隠されているのです。
南天を植える場所として最も有名なのが、鬼門の方角です。
鬼門とは、一般的に東北の方角を指し、昔から邪気や災いが入ってくると考えられてきた方角です。
この鬼門に南天を植えることで、邪気を払い、家を守ることができると信じられてきました。
南天の強い生命力と赤い実の力が、悪い気を寄せ付けないと考えられているのです。
また、南天は玄関前に植えるのもおすすめです。
家の顔である玄関は、運気の出入り口とも言われています。
その玄関を南天が守ることで、家に良い気を取り込み、悪い気を遠ざけることができると考えられているのです。
もう一つ、南天を植えるのに良い場所がお手洗いの近くです。
南天の葉は昔から手を清める目的でも使われており、その抗菌効果は現代の医学でも証明されているそうです。
トイレは汚れたものを流す場所であり、気を清める必要がある場所。
その近くに南天を植えることで、気を浄化し、清らかな空間を保つことができると考えられています。
このように、南天を植える場所には、風水的な意味合いと先人の知恵が隠されているのです。
単に植える場所を選ぶだけでなく、その意味を理解することで、南天の力をより効果的に引き出すことができるでしょう。
南天を植える際は、こうした正しい方角や縁起の良い場所を選んでみてください。
先人の知恵に倣って南天を取り入れることで、家の運気が上がり、家族の健康と幸せが守られることを願っています。
風水では南天はどこに植えるのが吉?
上記でもご紹介した通り、南天を植える際には風水の考えも取り入れるとさらに運気を高めることができるでしょう。
風水において、南天は「鬼門」の方角に植えるのが最も良いとされています。
鬼門は北東の方角で、古来より邪気の侵入口と考えられてきました。
南天には邪気を払う力があると信じられており、鬼門に植えることで家の守り神になってくれるのです。
また、南天は「裏鬼門」の南西方向に植えるのも吉とされます。
裏鬼門も表鬼門ほどではありませんが、邪気の影響を受けやすい方角だからです。
方角以外では、家の入り口近くに南天を植えるのがおすすめです。
家の入り口も邪気の侵入経路になりうるため、南天の力で防げると考えられています。
また、トイレの近くに植えるのも良いでしょう。
トイレは汚れた気が漂う場所。南天の浄化の力で空間を清めてくれます。
このように風水では、南天は邪気の侵入を防ぐ要の場所に植えるのが基本とされているのです。
方角や場所を選んで南天を植えれば、家の気の流れを整え、厄を払い、運気を上げる効果が期待できるでしょう。
なぜ南天は縁起が良い木といわれるの?
南天は冬でも緑の葉を保ち、赤い実をつける常緑低木です。
古くから庭木や生垣に植えられ、縁起の良い木として親しまれてきました。
では、なぜ南天は縁起が良いとされるのでしょうか。
南天が縁起物とされる大きな理由は、「難を転じて福となす」という語呂合わせにあります。
この言葉の「難」は「南」、「転」は「天」を表しており、南天の名前と掛けています。
つまり、南天は “困難を好転させ、幸福をもたらす” という意味が込められているのです。
また、南天には火災除けや魔除けの力があると考えられてきました。
江戸時代から、多くの家の周りに南天が植えられてきたのは、こうした南天の力を信じてのことでした。
さらに南天には、「難産を安産にする」という言い伝えもあります。
安産祈願のお守りとしても用いられてきた南天は、「成天(ナリテン)」という別名でも呼ばれ、家庭円満や願望成就の象徴とされています。
このように、南天は古くから人々の暮らしに寄り添い、様々な願いを込めて大切にされてきた縁起木なのです。
南天を庭に植えることは、幸福を呼び込み、家を守る良い習慣だといえるでしょう。
南天以外にも縁起の良い植木はある?
南天以外にも、古くから縁起が良いとされてきた植木は数多くあります。
それらの植物には、魔除けや邪気払いの力があると信じられてきたり、幸福や金運を呼び込むと言われてきたりしました。
時には語呂合わせが由来となっているものもありますが、いずれも人々に親しまれ、大切にされてきた植物たちです。
そんな縁起の良い植木の代表格といえば、コデマリでしょう。
白い小花をたくさんつけることから、子孫繁栄の象徴とされています。
子どもの健康と幸せを願って植えられることが多いのです。
オリーブは平和と家庭円満の象徴。
上に向かって伸びる葉は、邪気を払う力があると風水でも重宝されています。
月桂樹の別名を持つローリエは、ギリシャ神話に登場する神の木。
勝利と栄光の意味があり、スポーツの優勝者に贈られる月桂冠の由来にもなっています。
ヒイラギは、トゲで鬼の目を突くと言われ、魔除けのために玄関先などに植えられます。
千両や万両も、赤い実がたくさんなることから商売繁盛や一家繁栄の象徴に。
松は長寿と不屈の精神を表し、梅は高潔さと子孫繁栄の意味を持ちます。
この他にも、椿、ボタン、アジサイ、沈丁花、金柑、桃など、花や実、香りを楽しめる縁起物の植木は尽きません。
庭木を選ぶ際は、見た目や育てやすさはもちろん、そうした縁起や意味合いも参考にしてみてはいかがでしょうか。
気に入った一本を大切に育てることで、植物が持つ良き力があなたの家に宿ることでしょう。
ぜひ、南天とともに、お気に入りの縁起木を見つけてみてくださいね。
南天の育て方
南天は、冬に赤い実をつける常緑低木で、縁起の良い木として知られています。
難を転じる「難転」という意味があるとされ、玄関などに飾られることが多いのです。
そんな南天の育て方について、鉢植えと地植えの注意点、植え替え時期を中心に解説します。
南天の基本情報
科・属:メギ科ナンテン属
植える時期:2~4月
置き場所:半日陰の場所に置く
水やり:庭植えの場合は不要。鉢植えの場合はこまめに水やりする
肥料:3~4月
開花時期:5~6月
南天の育て方のポイント
南天は半日陰の場所を好みます。
長時間の直射日光は苦手ですが、日当たりが悪すぎると実付きが悪くなるので注意しましょう。
水はけの良い土に植え、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
特に夏場は乾燥しやすいので、こまめな水やりが大切です。
肥料は、冬に油かす、秋に化成肥料を与えましょう。
南天はカイガラムシやすす病にかかりやすいので、発見次第すぐに駆除することが大切です。
放置するとどんどん被害が拡大してしまいます。
鉢植えの南天の育て方と植え替え時期
鉢植えの南天は、2~3年に1度のペースで、春か秋に植え替えをします。
植え替えを怠ると根詰まりを起こし、健康な生育が難しくなります。
鉢植えの南天は、福寿草などとの寄せ植えも楽しめます。
玄関に飾れば華やかな雰囲気を演出できるでしょう。
地植えの南天の育て方と注意点
地植えの南天は、高さ2mほどまで成長します。
放っておくとどんどん大きくなるので、定期的な剪定が必要です。
剪定の適期は3~4月中旬。
もしも時期を間違えると、実付きに影響するので気をつけましょう。
地植えの場合、基本的に水やりは不要です。
また、花にビニールをかけて雨除けをすることで、秋の実付きが良くなります。
南天は自家受粉しにくいので、異なる品種を近くに植えるのがおすすめです。
南天の種まきと挿し木での増やし方
南天は種からも育てられます。
春か秋にポットやプランターに種をまき、水を与えて日陰で管理しましょう。
ビニールで覆って多湿に保つと発芽しやすくなりますよ。
春まきの場合は、前年秋に採取した種を湿らせ、冷蔵保存してから使います。
秋まきの場合は、採取後すぐに蒔きましょう。
挿し木での増やし方も可能です。
春か秋に、1年以上経った枝を15cmほどに切り、水に浸してから土に挿します。
日当たりの良い場所で3ヶ月ほど管理すれば発根します。
南天は一年中楽しめる魅力的な植物です。
花、紅葉、実と季節ごとに表情を変え、私たちを楽しませてくれます。
初心者の方にも育てやすいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
まとめ
南天の木は、古くから縁起のよい木として親しまれてきました。
風水の知恵に従って、鬼門の方角や玄関近く、トイレの側など、邪気の侵入を防ぐ場所に植えることで、家の運気を上げ、厄除けの効果が期待できるでしょう。
でも何よりも大切なのは、南天の木を育てる喜びを感じることです。
日々の手入れを通じて、あなたと南天の絆が深まっていく過程を楽しんでください。
良縁を結ぶ赤い実、清楚な白い花。季節ごとに表情を変える南天を眺めていると、きっと心が癒されるはずです。
ガーデニングは、植物を育てる楽しさだけでなく、自分自身を見つめ直す機会も与えてくれます。
南天の木と共に成長していく喜びを、ぜひ味わってみてください。
あなたの庭にも、幸せを呼ぶ南天の木が根付くと素敵ですね。