秋になると、公園や森でどんぐりを見つけることがありますね。
可愛らしいどんぐりを拾って家に持ち帰り、飾ったり、工作に使ったりする人も多いでしょう。
しかし、どんぐりの中には虫が潜んでいることがあるのをご存知ですか?
せっかく拾ったどんぐりから虫が出てきてしまっては、驚いてしまいますよね。
そこで、本記事ではどんぐりに住む虫について詳しく解説します。
虫が出てこないようにする方法や、虫がいるどんぐりの見分け方なども紹介するので、参考にしてみてください。
どんぐりの虫はいつ出てくるの?
どんぐりに潜んでいる虫は、通常、秋から冬にかけて出てきます。
私もちいさいころ、実際に公園で拾ったどんぐりから小さな幼虫が出てきた経験があります。
このような虫は、どんぐりの中で卵から孵化し、幼虫となります。
幼虫は、どんぐりの中で成長し、冬の間は休眠状態で過ごします。
そして、春になると、幼虫は蛹になり、さらに成虫へと羽化します。
成虫になったタイミングで、どんぐりの殻に穴を開けて外に出ていくのです。
つまり、秋に拾ったどんぐりを家に持ち帰り、暖かい室内に置いておくと、冬の間に虫が出てくる可能性があります。
どんぐりに住む虫の正体は?
どんぐりに住む代表的な虫は、ハイイロチョッキリというゾウムシの仲間です。
ハイイロチョッキリは、体長約5~10mmの小さな虫で、褐色をしています。
メスは、どんぐりに産卵し、孵化した幼虫がどんぐりの中で成長します。
ハイイロチョッキリ以外にも、さまざまな種類の虫がどんぐりに住んでいることがあります。
これらの虫は、どんぐりを食べて成長し、どんぐりの中で越冬します。
そのため、冬の間に部屋の中でどんぐりを割ってみると、中から白っぽい幼虫が出てくるかもしれません。
どんぐりから虫が出てこない方法はある?
せっかく拾ったどんぐりを、虫がいるからといってすぐに捨ててしまうのは、ちょっと悲しいですね。
そこで、どんぐりの中の虫を退治する方法をご紹介します。
冷蔵庫で冷やす方法
どんぐりの中には、虫の卵が入っていることがあります。
この卵を冷蔵庫で冷やすことで、卵を死滅させることができるのです。
具体的には、どんぐりを2~3日冷蔵庫の中に入れておくだけでOK。
卵が凍死してしまうので、殻を破って虫が出てくることはありません。
熱湯で煮る方法
もう一つの方法は、どんぐりを熱湯で煮る方法です。
どんぐりを10分ほど煮沸すれば、中の虫や卵を死滅させることができます。
煮沸後は、水分をよく拭き取って、日陰で乾燥させましょう。
※もしも帽子付きのどんぐりの場合は、煮沸すると帽子が取れてしまうことがあります!帽子付きどんぐりの場合は、冷凍がおすすめです。
虫が苦手な人は、どんぐりを拾うときに、あらかじめ穴が開いていないかをチェックすると良いでしょう。
穴が開いているどんぐりは、虫が入っている可能性が高いので、避けるようにします。
また、拾ってきたどんぐりを使って工作をしたり、飾ったりする場合は、事前に冷蔵庫で冷やすか、熱湯で煮るかして、虫封じをしてから使うのがおすすめです。
こうすることで、後から虫が出てきてびっくりする心配がなくなります。
子供たちが安心・安全にどんぐりで遊べるよう、適切な下処理を行いましょう。
虫がいるどんぐりの見分け方とは?
虫がいるどんぐりを見分けるポイントは、穴が開いているかどうかです。
・穴が開いている
・割れたり、欠けている
・変色していて柔らかい
このようなどんぐりは虫食いに合っている可能性が高いでしょう。
ドングリキクイムシなどの虫は、どんぐりの殻に穴を開けて中に入り込みます。
そのため、どんぐりの表面に小さな穴が開いていたら、虫がいる可能性が高いです。
また、どんぐりを軽く振ってみて、中から音がする場合も、虫がいるサインです。
虫に食べられたどんぐりは、軽くなっているため、音が鳴るのです。
見た目では判断がつきにくい場合は、重さを比べてみるのも一つの方法ですね。
虫がいるどんぐりは、虫がいないどんぐりに比べて軽いことが多いです。
どんぐりを庭に植えるとどうなる?
どんぐりを庭に植えると、ドングリの木を育てることができます。
ただし、虫がいるどんぐりを植えてしまうと、芽が出ない可能性があります。
虫に食べられたどんぐりは、発芽しにくくなってしまうのです。
また、虫がいるどんぐりから芽が出たとしても、幼木の段階で枯れてしまうかもしれません。
せっかくドングリの木を育てるなら、虫がいないどんぐりを選ぶことが大切です。
虫がいないどんぐりを見分けるポイントは、先ほど紹介した通り、穴が開いていないかどうかや、重さを比べてみることです。
虫がいないどんぐりを植えれば、無事にドングリの木を育てられるでしょう。
ただし、ドングリの木はかなり大きくなるので、広さに余裕がある方のみ植えましょう。
詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
まとめ
どんぐりに潜む虫の問題は、秋のどんぐり拾いの楽しみを妨げるものではありません。
虫がいるかもしれないと思ったら、拾ったどんぐりを冷凍庫で冷やすか、熱湯で煮沸することで、簡単に虫を退治することができるのです。
少しの手間をかけることで、子どもたちが集めたかわいいどんぐりを、安心して工作や飾りに使うことができます。
虫の心配をせずに、秋の自然の恵みを存分に楽しみましょう。
さあ、今年もどんぐり拾いに出かけて、思い出に残る作品を作ってみませんか?