オキザリスは、可愛い花と葉が魅力的な植物ですが、庭に植えるには注意が必要です。
オキザリスには植えてはいけない理由があるのです。
一方で、うまく育てればオキザリスには様々なメリットもあります。
本記事ではオキザリスの特徴や育て方、植える際の注意点などを詳しく解説します。
あなたの庭にオキザリスを迎え入れる前に、ぜひ参考にしてみてください。
オキザリスのメリットを最大限に活かし、デメリットを最小限に抑えるコツをお伝えします。
庭にオキザリスを植えてはいけない理由4つ
繫殖力の強さ
オキザリスはカタバミの仲間で、驚くほど繁殖力が強い植物です。
地下茎や球根、こぼれた種子を通じて素早く広がることができ、わずかな株からでも短期間で庭全体に広がってしまうことがあります。
他の植物の成長スペースを奪い、栄養分を吸収してしまうため、多様な植物を育てたい庭には適していません。
せっかく育てた大切な植物たちが、オキザリスに駆逐されてしまうことも考えられます。
庭を彩る様々な植物を楽しみたいのであれば、オキザリスを植えることは避けたほうが賢明です。
オキザリスの繁殖力の強さを侮ると、気づいたときには手に負えない状況になってしまうかもしれません。
根絶が難しい
一度広がってしまったオキザリスを根絶するのは、非常に困難です。
地下茎や球根が地中深くまで伸びるため、完全に取り除くことは容易ではありません。
わずかな地下部分が残っていても、それが新たな株となり、オキザリスが再発してしまいます。
化学的な除草剤を使う方法もありますが、複数回の施工が必要で、他の植物にも影響を与えるリスクがあります。
オキザリスの根絶には、多大な時間と労力が必要となるのです。
毒性がある
オキザリスにはシュウ酸という成分が含まれており、毒性があります。
特に小さな子供やペットがいる家庭では注意が必要です。
もし誤ってオキザリスを口にしてしまうと、口内や消化器官に刺激を与え、場合によっては重篤な健康問題を引き起こす可能性があります。
オキザリスの魅力的な見た目に惹かれて、不用意に触れたり、口にしたりしないよう、家族全員で注意を払う必要があるでしょう。
オキザリスをうまく育てるポイント
鉢植えで育てる
オキザリスを庭で育てる際、地植えは避けて鉢植えを選ぶことがおすすめです。
オキザリスの地下茎は非常に早く広がる性質があり、地植えにすると繁殖力を抑えることが難しくなります。
庭全体を侵してしまう原因にもなりかねません。
鉢植えやプランターで管理することで、オキザリスの成長を容易に監視し、必要に応じてサイズを調整することができます。
また、鉢植えなら場所を移動させて日照条件を調整したり、冬季に室内に取り込むこともできます。
もし地植えを希望する場合は、防草シートや根障を使って地下茎の拡散を防ぐ対策が必要不可欠です。
オキザリスを美しく安全に楽しむには、鉢植えが最適な育て方と言えるでしょう。
こまめに花がらを摘む
オキザリスの繁殖を管理するためには、こまめに花がらを摘むことが効果的です。
オキザリスは花がらから種が飛散しやすく、これが周囲に広がる原因の一つになります。
花が終わった後に定期的に花がらを摘むことで、新しい芽の発生を抑制し、オキザリスの増加をコントロールすることができます。
ただし、花がらを摘む際には株全体にダメージを与えないよう、慎重に行うことが大切です。
花がらを摘むタイミングは、花が完全に枯れる前の状態が理想的です。
こまめな花がら摘みを習慣づけることで、オキザリスの繁殖力をうまく管理し、美しい花を長く楽しむことができるでしょう。
オキザリスを根絶させたいときは
手作業で引き抜く
オキザリスの駆除方法の中で最も基本的なのは、手作業で根と球根を丁寧に掘り起こすことです。
オキザリスの根と球根は非常に強く、一度地中に定着すると取り除くのが困難ですが、物理的に根を掘り出すことで駆除は可能です。
駆除する際は、球根を崩さないように注意深く行うことが重要です。
球根が破損すると、その破片から新しいオキザリスが生えてくる可能性があるためです。
まず、オキザリスが生えている周囲の土をゆるめ、球根が見えるように土を掘り起こします。
そして、球根を丁寧に地面から引き抜くことで、根絶を図ります。
掘り起こした後は、土の上にオキザリスのかけらを残さず、ゴミ袋に入れて処分してください。
オキザリスは、根や球根のかけらが数ミリあれば新しく芽を出すことができるので、オキザリスが繁殖した場所の土はそのまま再利用しないようにします。
除草剤
オキザリスの駆除には、化学的な方法として除草剤を使用することがあります。
効果的な除草剤としてグリホサートが推奨されることが多いですが、使用する際には環境や他の植物に与える影響を考慮する必要があります。
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除草剤を使用する場合は、オキザリスが密集して生えているエリアに直接散布し、根まで薬剤が浸透するようにします。
ただし、除草剤は周囲の植物にも影響を与えるため、散布する範囲と量には注意を払いましょう。
もしも手に負えなくなるほどオキザリスが増えてしまった場合、除草剤を一度使っただけでは完全に駆除できません。
再び生えてきたオキザリスに、繰り返し除草剤を使用する必要があります。
他の植物を枯らしたくないときは、オキザリスだけに除草剤を塗布するか、除草剤の使用を控えるようにしましょう。
防草シートで遮光
光を遮断して、オキザリスの成長を抑制する方法も有効です。
防草シートを使用することで、オキザリスの新たな芽生えを防ぎます。
使用する際には、オキザリスが生えている地面全体を覆うように防草シートを敷き詰め、辺縁部を土などでしっかりと固定します。
これにより、日光が地面に届かず、オキザリスの成長が妨げられます。
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この方法は化学薬品を使わないため、環境に優しく、他の植物に影響を与える心配もありません。
除草作業を終えた後に、防草シートなど分厚いシートを敷いて光を遮ることで、新しいオキザリスの芽が出ないようにします。
見た目が少し悪くなるデメリットはありますが、種によるオキザリスの被害を抑えるためにも役に立ちます。
オキザリスはグランドカバーには不向き?
オキザリスは繁殖力が非常に強く、すぐに地面いっぱいに広がるため、一見するとグランドカバーに適しているように思えますよね。
しかし、実際にはグランドカバーとして利用するには問題があります。
オキザリスは繁殖し過ぎると、数年で花が咲かなくなってしまうのです。
さらに、土中には細かい球根がたくさん混ざってしまい、次の植物を植える際に支障をきたします。
オキザリスを植えた後に別の植物を植える場合、薬品を散布して土を処理しないと植え付けができなくなることも。
そのため、オキザリスはグランドカバーには不向きな植物だと言えるでしょう。
まとめ
オキザリスは、見た目の美しさに惹かれて育てたくなる植物ですが、その強い繁殖力には要注意。
庭に直接植えることは避け、鉢植えやプランターで育てるのがおすすめです。
また、花がらを定期的に摘むことで、繁殖をコントロールすることが大切です。
すでに大切な植物が庭にある場合は、オキザリスを植えないことが賢明かもしれませんね。
オキザリスを育てる際は、管理方法や繁殖対策をよく確認し、慎重に検討することが重要です。
適切な管理と注意を払えば、オキザリスのかわいらしい花を年中楽しむことができるでしょう。
オキザリスの特性をしっかりと理解して、上手に付き合っていくことが、素敵なガーデニングライフのコツです。