朝顔といえば、色鮮やかな花を咲かせる夏の風物詩ですね。
種から育てるので、ガーデニング初心者さんにも育てやすい植物です。
でも、葉っぱばかり茂ってなかなか花が咲かないことはありませんか?
ツルもよく伸びていて、状態は悪くなさそうなのにどうして・・?
そこで本記事では、朝顔の花が咲かない時に考えられる原因と、その対処法について詳しく解説します。
朝顔の花が咲かない原因は?
朝顔の種を植えて水やりをしていても、花が咲かない場合があります。
このようなときに考えられる原因は主に以下の6つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
日当たりが悪い
朝顔は半日陰でも育てることができますが、日当たりの悪い場所だと成長が遅くなったり、花の付きが悪くなることがあります。
鉢植え・プランターの場合は、日当たりの良い場所へ移動しましょう。
また、1つのプランターたくさんの種をまくのも日当たりが悪くなってしまう原因になります。
プランターで育てる朝顔の種をまくときは、適度に間隔をあけてまきましょう。
水が少ない
朝顔は多くの水を必要とします。
植物への水やりには、水分補給以外にも酸素を供給するなどの役割があります。
鉢底から溢れるくらい、たっぷりと水をやりましょう。
一度でも水切れを起こすと、蕾が変色して落ちてしまうこともあるので、注意しましょう。
土が合わない
朝顔を育てるときは、一般的に販売されている草花用の培養土を使用します。
もし自分で用意した土で育てている場合、土の成分が朝顔と合わず、花が咲かないことがあります。
朝顔は中性~アルカリ性の土を好み、酸性の土を嫌います。
自製の用土を作る際には、赤玉土と腐葉土を6:4の比率で混合する方法が一般的です。
また、赤玉土、堆肥、腐葉土を6:2:2の割合で組み合わせることも効果的でしょう。
アサガオが酸性の土を好まないため、土壌のpHバランスを調整するために苦土石灰を加えるか、籾殻炭を用土に混ぜ入れるとよいでしょう。
肥料の与えすぎ
朝顔が花を咲かせないもう一つの理由は、肥料の与えすぎです。
特に、窒素成分が豊富な肥料を使うと、葉がよく育つ一方で花が付きにくくなることがあります。
この現象を「つるぼけ」と呼び、植物の茎が長く伸びて花が咲かない状態を指します。
つると葉っぱは元気良く生い茂っているのに花が咲かない場合は、肥料の与え方を見直しましょう。
夜明るいまま
朝顔が開花しない理由の一つに、夜の暗さが不足していることにあります。
朝顔は、夜の期間が昼間よりも長い条件を必要とする短日性植物に分類されます。
そのため、夜に屋外の灯りや室内の光が植物に直接当たると、花をつけることができません。
街灯の近くや明るい場所で長期間朝顔を育てていると、朝顔の体内時計がくるってしまい、花が咲かないことがあります。
したがって、育成場所の見直しが必要です。
朝顔を育てる際は、夜間に直接的な光が当たらない場所を選ぶことが大切です。
摘心が足りない
朝顔の成長を適切に管理し、花の付きをよくするためには摘心の作業が欠かせません。
本葉が8枚ほどになってきたら、ガーデニング用ハサミでつるの先端を切りましょう。
摘心をしないと花が咲かないということはありませんが、摘心をした方がよりたくさんの花を咲かせます。
定期的につるの伸び具合をチェックし、摘心してあげましょう。
朝顔をうまく育てるポイント
日照不足と夜間の明るさに注意
朝顔は日中たっぷりの日光を浴び、夜間は暗くなる場所で育てることが大切です。
鉢植えの植物を育てる場合、夜間は直接光が当たらない場所に移すことが望ましいでしょう。
もし移動が難しい場合は、光を遮る措置を講じるか、屋内の照明から漏れる光をシャッターなどで遮断してください。
ダンボールなどの大きい箱をすっぽりと被せても良いですね。
新聞が読めないほどの暗さを目安として、その暗さを9時間以上作ります。
花芽は9時間以上の暗い環境に置かれることで形成されるので、夜間しっかりと暗さを確保できると花が咲き始めます。
水やりのしかた
朝顔の水やりは朝晩に行います。
このとき気をつけなければいけないのが、水やりを行う時間帯です。
朝顔への水やりは、できるだけ午前中に行います。
基本的に朝に多めの水やりを行い、土が乾いていたら夕方以降にもう一度行います。
昼間に水やりをすると土の温度が上がるため、朝顔に根っこや朝顔全体にダメージを与えてしまいます。
もし朝顔がしおれていても、昼間に水やりをするのは避けましょう。
肥料の与え方
朝顔の花を豊かに咲かせるには、リン酸を含む肥料が効果的です。
花の成長を促すため、リン酸を多く含む追肥を施すことが推奨されます。
また肥料が足りない場合も花が咲かない原因になります。
花が咲いていたのに咲かなくなってしまった、という場合は肥料切れも考えられますのでチェックしてください。
温度管理
朝顔は冷え込むとうまく育つことができません。
夜間でも気温が10度以下になるようなら、屋内に移動させましょう。
また日中も気温が20度以上もなる場所で育てましょう。
朝顔のつぼみがつかない時の対処法は?
朝顔のつぼみが形成されない主な理由は三つあります。
一つ目は、肥料中の窒素が過剰であることが挙げられます。
これは「蔓ぼけ」とも呼ばれ、茎や葉は豊かに育つものの花はつきにくくなります。
二つ目の理由は、夜間の人工光の影響です。
部屋の灯りや街灯の光が植物に当たると、つぼみがつかないことがあります。
三つ目の原因は、朝顔の品種選びの誤りで、特に日本の朝顔と他地域の品種との間で生じることがあります。
朝顔のつぼみがつかない場合の対策としては、肥料の成分を見直し、リン酸が豊富なものを選ぶことが有効でしょう。
リン酸は花の発生や果実の成長を促す効果があります。
また、夜間の光を遮るために植物を暗所に移動させたり、適切なカバーを使用することもおすすめです。
これにより、植物が自然に近い環境で育つことができ、つぼみの形成が促されます。
そして朝顔の種類によっては、適切な栽培方法が異なるため、種を購入する際は品種名を確認し、日本朝顔と他の地域の朝顔とを正しく区別することが重要です。
間違った品種を育ててしまった場合は、次のシーズンに正しい種から始めることで、美しい花を咲かせることができるでしょう。
朝顔が枯れそうな時の対処法は?
朝顔が枯れてしまうかもしれないときは、その原因と対策を知っておくことが重要です。以下では、よくある問題とその解決方法を説明します。
朝顔が枯れる主な原因
・日光のバランスが悪い
・水の与えすぎ、または不足
・土の質が合っていない
・根が腐っているか、詰まっている
・肥料の使い方が間違っている
・種を作るためのエネルギーの消費
朝顔をうまく育てるポイント
朝顔は、直射日光は避けつつ、適度に日光に当てましょう。
土が乾いたことを確認してから水を与え、特に夏は日中の暑い時間を避けて水やりをしましょう。
育てる土は、保水性と排水性の良い土を使いましょう。
もしも根が腐っている場合は。水やりや肥料を控え、根詰まりしている場合は大きめの鉢やプランターへの植え替えを検討しましょう。
植物の状態に合わせて適切な肥料を選び、例えば葉の健康を促進するために窒素が多い肥料を選びます。
液体肥料は週に1回薄めて与え、緩効性肥料は月に1回施しましょう。
また、花後の種子形成を防ぐために、古い花をこまめに取り除きましょう。
これにより植物のエネルギーが種子作りではなく、全体の健康維持に使われるようになります。
上記の対策を適切に行えば、朝顔を健康に長く育てることができます。
まとめ
暑さに強く、丈夫でガーデニング初心者でも育てやすい朝顔。
小学校の夏休みの宿題で観察日記を書いたという方も多いのではないでしょうか。
そんな朝顔が、蔓も良く伸び、葉も元気に茂っているのに花が咲かない理由としては、
・日当たりが悪い
・水が少ない
・土が合わない
・肥料の与えすぎ
・夜の暗い時間が短すぎる
・摘心が足りない
などが考えられます。
朝顔の花は、朝に咲き、夕方にはしおれてしまう儚いものですが、大輪の花を咲かせる姿には心を打たれますね。
ぜひ上記の項目をチェックして、お手入れを見直してあげてください。
可愛らしい花が咲きますように。