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庭に木蓮を植えてはいけない理由は?大きくなりすぎない品種選びが大切!

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植物の育て方

春の訪れとともに、白や薄紫の大輪の花を咲かせる木蓮。

蕾が膨らむ頃には「白い鳥が木に止まっているみたい」と見間違うほど、美しい姿を見せてくれます。

それでも、一部の人からは「庭に植えるべきではない」という否定的な声も聞こえてきます。

そこで今回は、木蓮を庭植えすべきでない理由や木蓮を庭で上手に育てるコツについて詳しく解説します。

結論からお話しすると、木蓮は庭に植えてもいい木なのでご安心ください。

木蓮の名前に「蓮」の文字が含まれていることから、「死」を連想させ縁起が悪いと考え、庭植えを避ける人もいるようですね。

しかし、それは単なる迷信に過ぎないので、気にする必要はありません。

なお、木蓮には花の色が紫の「紫木蓮」と白い「白木蓮」がありますが、ここでは両者を総称して「木蓮」と呼ぶことにします。

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なぜ庭に木蓮を植えてはいけないの?

木蓮(シモクレン・ハクモクレン)を庭植えすべきでない3つの理由

・ハスを連想させるため縁起が悪い

・急速に成長し高木になる

・花や葉の処理が面倒

ハス(蓮)を連想させるため縁起が悪い

木蓮を庭植えすべきでない第一の理由は「ハスを連想させるため縁起が悪い」こと。

そもそも「木蓮」という名称の由来はこのように伝えられています。

・木蓮の花はハス(蓮)の花に似ている

・「木に咲くハス」という意味で「木蓮」と名付けられた

ハスは仏教との結びつきが強く、葬儀や極楽浄土などから「死」を想起させる人が多いでしょう。

種類は異なりますが、同じ「ハス(蓮)」の字が含まれる木蓮も同様に「死」と関連付けて考える人がいます。

そのため一部の人々や地域では、
「木蓮は縁起が悪いので庭植えは避けるべき」と言われているのです。

急速に成長し高木になる

木蓮を庭植えすべきでない第二の理由は「急速に成長し高木になる」こと。

木蓮の成長速度は速く、あっという間に伸びていきます。

木蓮の種類ごとの樹高は次の通りです。

種類     樹高
シモクレン 2~4m
ハクモクレン 5~15m

木蓮には多様な種類があり、中には非常に大きく成長する品種も存在します。

上記のように、シモクレンはある程度の高さで止まりますが、ハクモクレンは最大で15mもの高木に育ちます。

大木は圧倒的な存在感を放ちますが、小さな庭では空間を圧迫し、他の植物の日照を妨げるデメリットがあります。

また、根が広がりやすくなるので、建物の基礎や庭の舗装に悪影響を及ぼす可能性があります。

もし、庭植えしたら「そのまま」にしておくと、二階建ての家さえ超えてしまうかもしれません……。

自宅の日当たりが遮られるだけでなく、近隣の家にも迷惑をかけるおそれがあります。

花や葉の処理が面倒

木蓮を庭植えすべきでない第三の理由は「花や葉の落下物の処理が面倒」なこと。

木蓮の花と葉のサイズは次の通りです。

花の大きさ 葉の大きさ
8~10cm    6~16cm

木蓮は落葉樹なので秋になると、大人の手のひらサイズの葉が大量に落ちます。

また、花期が過ぎた頃には大きな花びらがパラパラと地面に散らばって落下します。

実際に植栽している人の話では、その都度掃除が大変だそうです……。

特に広い庭では、落ち葉を集める作業が大掛かりになりがちです。

あるいは道路や隣地に落ちると、近所に迷惑をかけるかもしれません。

木蓮の樹はその美しさで多くの人々を魅了しますが、庭植えする際にはいくつかのデメリットがあります。

適切な品種選びや、花びらや落ち葉の掃除への備えも、快適な庭づくりには欠かせません。

庭で木蓮をうまく育てるポイント

上記の通り、木蓮にはやっかいな特性がありますが、以下の2点に注意すれば、欠点を補って栽培できます。

・小型の品種を植える

・定期的な剪定で生長を抑制する

小型の品種を植える

木蓮には家庭での栽培に適するよう小型化された園芸品種があります。

特に広大な庭をお持ちでない限り、一般的な日本家屋の庭に植栽するなら以下の小型品種を選ぶのが賢明です。

品種名         樹高
スノーホワイト    4~5m
ガールマグノリア 2~4m
イエローバード   2.4~3.6m

スノーホワイトはその名の通り白い花を咲かせるハクモクレンの小型バージョン。

ハクモクレンの白花に憧れがあるけれど、高木だから断念する……という方にぴったりの品種ですね。

ガールマグノリアはシモクレンとシデコブシを交配してアメリカで育成されました。

「アン」や「スーザン」などの品種があり、ピンク~紫色の花を開花させます。

定期的な剪定で生長を抑制する

木蓮の剪定時期は開花後の5月頃。

伸びすぎた不要な枝を切り落として、すっきりとさせましょう。

木蓮は強剪定に耐えられる丈夫なタイプですので、初心者の方でも躊躇せずにできるはずです。

庭に木蓮を植えるメリットも

上記のように木蓮を庭植えしたいなら、小型の品種を選び、こまめに剪定してあげることが大切です。

花びらや落ち葉のお掃除は大変ではありますが、木蓮を植えるとこのようなメリットもあります。

・寒さと暑さに強い

・病害虫の被害を受けにくい

・風水では金運上昇に効果があるとされる

・シンボルツリーに最適

寒さと暑さに強い

木蓮の原産地は中国南部。

そのため日本の気候によく適応し、耐寒性と耐暑性に問題はありません。

その証拠に各地の住宅の庭や公園などに地植えされています。

北海道でも地植えされているので、国内ならどこでも育成可能です。

病害虫の被害を受けにくい

木蓮は病害虫の発生がほとんどない丈夫な樹木。

アブラムシ
カイガラムシ
カミキリムシ
などが付着することがありますが、それほど懸念する必要はないでしょう。

風水では金運上昇に効果があるとされる

風水では木蓮は金運をアップさせる幸運アイテムのような位置付けです。

特にハクモクレンを庭植えすると「お金に困らなくなる」とか
植栽するなら玄関前が良いとか様々な意見がありますが、「植える方位は気にしなくて良い」とも言われるので安心ですね。

シンボルツリーに最適

モクレンはシンボルツリーとして推奨される庭木です。

樹勢が旺盛で枝が真っ直ぐに伸び、すらりとした美しい樹形をしています。

樹皮は灰白色で、凹凸がなくなめらかでつるつるしているのが特徴です。

高く大きく成長するので、目隠しとしても活躍するのが利点。

株立ち状に育つので、小型品種を選べば狭い庭でも管理できます。

まとめ

ガーデニングは自然と触れ合える楽しい趣味ですが、木蓮を庭に地植えするにはデメリットもあります。

その理由として、

・ハスを連想させるため縁起が悪い

・急速に成長し高木になりがち

・落下した花びらや葉の処理が面倒

という点が挙げられるでしょう。

しかし、昔ながらの迷信を気にする人は別として、現代を生きる私たちがそれを恐れる必要はないでしょう。

また、あまり大きくならない品種を選び、きちんと剪定を行えば、旺盛な成長力や落ち葉の掃除の手間を心配しなくて済みます。

木蓮の優雅な花と美しい樹形は、庭に上品な雰囲気を添えてくれます。

季節の移ろいを感じながら、木蓮と共に成長していく喜びを味わってみてはいかがでしょうか。

手間暇をかけた分だけ、豊かな実りがあなたの庭を彩ってくれるはずです。

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