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山吹を植えてはいけない理由は縁起が悪いから?大きくなりすぎ注意

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植物の育て方

古くから日本で親しまれてきた山吹。黄色の美しい花姿は、とても華やかで圧巻です。
そんな山吹ですが、実は様々な理由から庭木として避けられ、古くから「庭に山吹を植えてはいけない」と言われてきました。

結論からお話しすると、その多くは誤解や迷信に基づくもので心配はいりません。実際には、山吹は育てやすく、美しい花を咲かせる魅力的な庭木なのです。

この記事では、山吹を庭に植えることの是非や、上手な育て方のポイントを詳しくご紹介します。適切な管理方法を知れば、山吹のデメリットを最小限に抑えて素晴らしい庭づくりを実現できるでしょう。

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庭に山吹を植えてはいけない理由とは?

実をつけないから縁起が悪い説

八重咲きの山吹は種をつけないため、「子孫繁栄を妨げる」として縁起が悪いと言われることがあります。
これは古くからの言い伝えですが、実際には一重の山吹には実がつくため、気にする必要はありません。
縁起に関する迷信はありますが、山吹の美しさや育てやすさを考えれば、それほど気にする必要はないでしょう。

また、山吹の縁起に関する逸話には、兼明親王が詠んだ「七重八重 花は咲けども山吹の 実の一つだに 無きぞ悲しき」という和歌があります。
この歌が広まったことで、「山吹には実がならない」という印象が強くなり、縁起の悪い植物という迷信が根付いたのです。

枝を広げて大きくなりすぎる

山吹は成長が早く、枝を大きく広げるため、庭のスペースを圧迫することがあります。
そのため、適切な剪定をしないと、樹形が乱れ、見た目も悪くなりがちです。

狭い庭では特に注意が必要ですが、適度に剪定することで管理することは可能です。
特に、枝が密集すると風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなります。風通しを良くするためには、適度に間引き剪定を行い、健康な状態を保つことが重要です。

地下茎を伸ばして増えすぎる

山吹は地下茎を伸ばして増える特性があり、放置すると予想以上に広がることがあります。
そのため、適度な管理を怠ると、庭の他の植物に影響を与える可能性があります。

特に、広がりすぎるのが嫌な場合は、地下茎の制御をすることが重要です。
地下茎が広がりすぎると、周囲の植物の成長を妨げたり、予定外の場所に新たな芽が出てくることもあります。そのため、適度に根を整理し、コントロールすることが必要です。

害虫がつく

山吹にはハダニやアブラムシ、シロオビアワフキなどの害虫がつきやすいです。

特に新芽や花の部分が被害を受けることが多いため、適切な害虫対策が必要になります。
害虫の発生を抑えるためには、風通しを良くし、必要に応じて防虫対策を施しましょう。
定期的な葉のチェックや、早めの殺虫剤の使用が効果的です。

また、自然由来の防虫スプレーや、益虫を利用した害虫対策も有効な手段として考えられます。

剪定を誤ると花が咲かないことも

山吹は剪定の時期を間違えると翌年の花が咲かなくなることがあります。
特に花後の剪定が重要で、適切な管理をしないと美しい花を楽しむことができません。剪定の時期と方法に注意することが、山吹を美しく育てるためのポイントとなります。

山吹の花芽は、夏までに新しく伸びた枝の先に作られるため、夏以降の剪定は避けるべきです。花後すぐの5月から6月に剪定を行い、適切な樹形を保つようにしましょう。

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山吹を庭でうまく育てるポイント

山吹を美しく健康的に育てるためには、計画的な管理が重要です。
適切な剪定と根の管理を行うことで、コンパクトで見栄えの良い庭木として楽しむことができます。

以下のポイントに注意して育てましょう。

剪定で樹形を保つ

山吹の美しい姿を維持するためには、定期的な剪定が欠かせません。
剪定しないまま放置すると枝が乱雑に伸び、見栄えが悪くなるだけでなく、花つきにも影響が出てしまいます。

剪定の基本は、古い枝を根元から除去し、新しい枝を残すことです。
混み合った枝を間引き、風通しを良くすることで、病害虫の発生も防ぐことができます。

また、樹形を整える際は、自然な姿を意識し、極端な切り詰めは避けましょう。
特に注意が必要なのは、花芽のつく位置です。
山吹は前年に伸びた枝の先端に花芽をつけるため、夏以降の強い剪定は翌年の花を減らすことになります。

剪定時期に注意

山吹の花芽は、花が咲き終わった夏までに伸びた枝の先端に形成されます。
そのため、8月以降の剪定は避ける必要があります。

花後すぐの5~6月が最適な剪定時期となります。
この時期に剪定を行うことで、その後の新芽の成長と花芽の形成を促すことができます。

また、樹形を整えるための大きな剪定は、休眠期である12月から2月に行うと、翌年の生育への影響を最小限に抑えることができます。

根止めして地下茎を制御する

山吹の地下茎の広がりを防ぐことは、庭で育てる上で重要なポイントです。
放置すると予期せぬ場所から新芽が出てきて、庭の景観を損なう可能性があります。

効果的な対策として、プラスチック製の根止めシートやレンガなどの資材を地中に埋め込む方法があります。

深さ30cm程度まで根止め材を設置することで、地下茎の広がりを効果的に制御できます。

また、定期的に株の周りを掘り起こし、伸びてきた地下茎を切除することも有効です。
特に春から初夏にかけては、新しい地下茎の生長が活発になるため、こまめなチェックが必要です。
根止めを行う際は、水はけを考慮することも重要です。
根止め材で完全に囲むと水がたまりやすくなるため、適度な排水口を設けるなどの工夫が必要です。これにより、根腐れを防ぎ、健康的な生育を促すことができます。

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庭で山吹を育てるメリット

庭木として山吹を選ぶことには、多くのメリットがあります。手間のかからない育てやすさと、美しい花を楽しめる観賞価値の高さが特徴です。

以下に、山吹を庭に植えることの具体的なメリットをご紹介しますね。

シンボルツリーに最適

山吹は春になると鮮やかな黄色い花を一斉に咲かせ、庭の主役として存在感を放ちます。
樹高1~2メートルほどの低木なので、小規模な庭でもシンボルツリーとして使いやすい大きさです。

また、四季を通じて姿を変える様子を楽しめ、特に春の開花期は圧巻の美しさを見せてくれます。
庭のアクセントとして、和風、洋風どちらの庭園デザインにも調和します。

育てやすい

山吹は非常に丈夫で育てやすい植物です。
真夏の極端な乾燥時期以外は特別な水やりも必要なく、肥料もあまり必要としません。
年に1~2回の基本的な肥料で十分な生育を見せます。

また、低木なので管理もしやすく、ガーデニング初心者でも安心して育てることができます。
枝の剪定も基本的な知識があれば難しくありません。

日陰でも育つ

山吹は適応力が高く、日当たりの悪い場所でも生育できます。
半日陰の場所でも十分な生育を見せ、花を咲かせることができます。

この特性は、建物の北側や樹木の下など、他の植物が育ちにくい場所の緑化に特に適しています。
ただし、極端な日陰は避け、ある程度の光が当たる場所を選ぶことで、より多くの花を楽しむことができます。

耐寒性・耐暑性がある

山吹は日本の気候に非常によく適応した植物で、優れた耐寒性と耐暑性を持っています。
寒冷地から暖地まで幅広い地域で栽培が可能で、真冬の寒さにも比較的耐えることができます。

また、夏の高温多湿な環境にも強く、特別な保護や管理なしで一年を通して健康的に育ちます。
この強靭さは、年間を通じて安定した緑を提供してくれる庭木として重宝される理由の一つです。

病気に強い

山吹は比較的病気に強い植物です。
一般的に見られる病気としては、うどんこ病や環紋葉枯病程度で、適切な管理を行えば深刻な被害を受けることは稀です。

また、病気が発生しても、早期発見と適切な対処により回復させることができます。
山吹のこのような特性は、庭木としての維持管理の手間を大きく軽減してくれます。

花が咲くと美しい

山吹の最大の魅力は、春に咲く鮮やかな黄色い花です。
一株に数十輪もの花が一斉に咲き誇り、その姿は圧巻です。
花期は比較的長く、約2週間から1ヶ月程度楽しむことができます。

また、八重咲きの品種は特に豪華で、庭全体を明るく華やかな雰囲気に演出してくれます。
切り花としても楽しむことができ、春の室内装飾にも活用できます。

花言葉が素敵

山吹の花言葉には、「金運」「崇高」「気品」などの魅力的な意味が込められています。

特に「金運」は、その鮮やかな黄金色の花に由来し、縁起物として好まれる理由の一つとなっています。

また、「気品」という花言葉は、その優美な姿からつけられたもので、古くから和歌にも詠まれてきた風雅な趣を感じさせます。

縁起が心配ならシロヤマブキや一重の山吹もあり

もし山吹の縁起を気にされるのであれば、シロヤマブキや一重咲きの山吹も選択肢に入れてみてください。

シロヤマブキは山吹とは別の品種ですが、山吹を同様に丈夫で育てやすく、日本の気候によく適応しています。

そして花期には白い花を咲かせ、清楚な雰囲気があり、実をつけるため、縁起物としても好まれます。

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また一重咲きの山吹は自然種により近い品種で、確実に実をつけるため、子孫繁栄の象徴として適しているといえるでしょう。

コンパクトな品種も

近年では山吹の品種改良が進み、それほど大きくならない品種も出ています。

シンボルツリー以外で庭のアクセントにしたい場合は、このような品種を選ぶのも良いでしょう。

さいごに

山吹を庭に植えることの是非については、古くからの言い伝えに惑わされる必要はありません。

確かに、地下茎の広がりや枝の成長など、管理面での課題はありますが、適切な育て方を知り、定期的なケアを行えば、美しい庭木として十分に楽しむことができます。

近年では、コンパクトに育つ品種や管理のしやすい園芸品種も多く開発されており、選択肢も広がっています。

山吹の最大の魅力は、その鮮やかな黄色い花と丈夫で育てやすい性質にあります。

耐寒性、耐暑性に優れ、日陰でも育つ特性は、様々な庭づくりに活用できる大きな利点となります。

また、春先の庭に早い段階で彩りを添えてくれる存在として、ガーデニング初心者にも扱いやすい植物です。

縁起の良し悪しではなく、あなたの庭づくりの目的や管理できる範囲を考慮して、植栽を検討してみてはいかがでしょうか。

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