カモミールは、白い可憐な花を咲かせ、甘い香りを放つハーブとして知られています。
自宅の庭やベランダで育てて、いつでも新鮮なカモミールを収穫できたら素敵ですよね。
しかし、カモミールを育てる前に、デメリットについても理解しておく必要があります。
カモミールには「植えてはいけない」といわれる難点があるのです。
そこで、この記事ではカモミールの育て方について、メリットとデメリットを踏まえながら、詳しく解説していきます。
カモミールを上手に育てるコツを身につけて、庭やベランダに可憐なカモミールの花を咲かせましょう。
初めての方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
庭にカモミールを植えてはいけない理由7つ
1.こぼれ種でどんどん増える
カモミールの繁殖力って意外とスゴイんです!
カモミールは種子繁殖力が高く、こぼれ種がどんどん増えていきます。
落ちた種をそのまま放っておくと、庭のあちこちに苗が生え、手がつけられなくなってしまうかもしれません。
こぼれ種対策としては、花がらを早めに摘み取り、こぼれ種が発芽したらすぐに抜き取ることが大切です。
もし手入れを怠ると、庭がカモミールだらけになってしまう恐れがあります。
2.巨大化する
カモミールは旺盛に成長し、株が大きくなりすぎると倒れてしまったり、他の植物の生育を妨げたりします。
カモミールが巨大化するのを防ぐには、定期的な刈り込みが必要です。
株の中心部を軽く刈り込むことで、コンパクトな株に保つことができますよ。
ただし、刈り込み過ぎには注意が必要で、適度な大きさに保つことが健康で美しいカモミールを育てるコツです。
3.他の植物を駆逐する
カモミールは強健な植物で、根茎が縦横に広がり、周辺の植物の根を圧迫します。
また、養分と水分を独占するため、他の植物が十分に生育できなくなってしまいます。
他の植物を守るためには、カモミールの植え付け場所を限定し、定期的に根茎を切り取ることが大切です。
他の植物との共存を図るには、カモミールの成長をコントロールすることが重要です。
4.加湿に弱い
カモミールは多湿の環境を好みません。
過度に湿った土壌では根腐れを起こしたり、病気に罹りやすくなったりします。
多湿対策としては、水はけの良い土壌を選び、日当たりと風通しの良い場所に植え付けることが大切です。
また、葉に直接水がかからないように注意し、梅雨の時期は葉の水滴を払うのも効果的です。
適度な水やりと通気性の確保がポイントです。
6.虫害
カモミールはアブラムシやハダニ、カミキリムシの幼虫などの害虫に悩まされることがあります。
虫害対策としては、早期発見と早期駆除が大切です。
定期的に葉裏を確認し、害虫を見つけたらすぐに取り除きましょう。
害虫が多発する場合は、農薬の使用も検討する必要があります。
ただし、食用部分に農薬がかからないよう注意が必要です。
6.キク科アレルギー
カモミールはキク科の植物で、アレルギーを引き起こす可能性があります。
花粉に触れたり、吸い込んだりすることで、発疹やかゆみ、くしゃみ、鼻水、目の充血などの症状が現れます。
キク科アレルギーがある、もしくはその可能性がある場合は、庭での栽培は避けたほうが無難です。
栽培する場合は、防護服の着用と花粉の吸引防止に注意しましょう。
7.雑草化の恐れ
カモミールは管理を怠ると雑草化してしまいます。
種子繁殖力が高く、地下茎による栄養繁殖も旺盛なため、一度根付くと根絶やしにするのが難しくなります。
雑草化を防ぐためには、植え付ける場所を限定し、定期的な種子の除去と根茎の切り取りが必要です。
開花後は種子ができる前に花がらを摘み取り、根茎が伸びすぎないよう管理することが大切です。
庭でカモミールをうまく育てるポイント
花がらを摘む
カモミールの種子繁殖力は非常に高く、放っておくとあっという間に庭中に広がってしまいます。
これを防ぐには、こまめな花がらの摘み取りが効果的です。
花が終わったら、種子ができる前に花がらを摘み取るようにしましょう。
摘み取った花がらは、ハーブティーとして利用することもできます。
花がらを摘むことで、植物体の若返りも促進され、株の充実にもつながります。
ただし、摘み取りの頻度が多すぎるとカモミールに負担がかかってしまうので、様子を見ながら行うことが大切です。
プランターで育てる
カモミールの成長をコントロールするには、プランターで育てるのが効果的です。
プランターなら、株の広がりを抑えることができ、根茎の伸びすぎも防げます。
また、プランターなら移動させることができるので、日当たりや風通しの調整も簡単です。
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プランターの土は、水はけの良いものを選ぶことが大切です。
また、プランターの底には、水抜き穴を開けておくことを忘れずに。
プランターサイズは、カモミールの株の大きさに合わせて選びましょう。
あまり大きすぎると、株が倒れてしまう恐れがあります。
地植えならスペースを区切る
地植えでカモミールを育てる場合は、スペースを区切ることが大切です。
レンガやコンクリートブロックなどで、植え付けるスペースを囲むことで、株の広がりを抑えることができます。
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また、根茎の伸びすぎも防ぐことができます。
スペースを区切ることで、他の植物への影響も最小限に抑えられます。
区切りの高さは、株の大きさに合わせて調整しましょう。
あまり高すぎると、株が日陰になってしまう恐れがあります。
カモミールは日当たりを好むので、区切りの高さは株の半分程度が目安です。
こまめな剪定
カモミールは旺盛に成長するので、放っておくと株が大きくなりすぎてしまいます。
これを防ぐには、こまめな剪定が大切です。
株が混み合ってきたら、株の中心部を軽く刈り込むことで、株を引き締めることができます。
剪定の頻度は、年に2~3回程度が目安です。
剪定の際は、葉や茎を傷めないように注意しましょう。
また、剪定後は、株が弱っているので、必要以上の水やりは控えめにします。
剪定することによって、株が若返り、健康的に育つことができます。
害虫対策
カモミールを健康に育てるには、害虫対策も欠かせません。
定期的に葉裏を確認し、害虫の早期発見に努めましょう。
アブラムシやハダニを見つけたら、水で洗い流すか、手で取り除くようにします。
害虫が多発するようであれば、農薬の使用も検討しましょう。
ただし、カモミールはハーブとして利用されることが多いため、食用部分に農薬がかからないよう注意が必要です。
また、天敵を利用することも効果的です。
ニーム油やニンニク液などの自家製の忌避剤を使うのもおすすめですよ。
庭でカモミールを育てるメリット
育てる上で色々とデメリットもあるカモミールですが、メリットもたくさん。
可愛らしく、園芸家からも愛されるハーブです。
1. ハーブティーが楽しめる
カモミールは、リラックス効果のあるハーブティーとして人気があります。
自宅で育てれば、新鮮なカモミールの花を使って、いつでも好きな時にハーブティーを楽しむことができます。
カモミールティーは、不眠や不安の緩和、消化器系の健康維持などに役立つとされています。
2. 花が美しい
カモミールの花は、純白の花弁と黄色の中心部が可憐で美しく、庭を華やかに彩ってくれます。
花期は長く、次々と花を咲かせるので、長期間楽しむことができます。
また、カモミールの花は、切り花としてもおすすめです。
花瓶に飾ると、部屋に優しい雰囲気を醸し出してくれます。
3. 栽培が簡単
カモミールは、育てやすい植物として知られています。
日当たりと水はけの良い場所であれば、特別な手入れは必要ありません。
種まきや苗の植え付けも簡単で、初心者でも気軽に挑戦できます。
また、病害虫の被害も少ないので、安心して育てることができます。
4. 見た目と香りでリラックスできる
カモミールの優しい花の姿と、ふわりと漂う甘い香りには、リラックス効果があります。
庭仕事の合間に、カモミールの香りを楽しむことで、心が落ち着き、ストレスを緩和することができます。
また、ベンチを置いてカモミールの側で過ごせば、より深いリラックスを得ることができるでしょう。
以上のように、自宅の庭でカモミールを育てることには、様々なメリットがあります。
ハーブティーを楽しんだり、美しい花を眺めたり、栽培の楽しみを味わったり、リラックスしたりと、カモミールは庭に彩りと安らぎをもたらしてくれます。
まとめ
カモミールは、白い可憐な花を咲かせ、甘い香りを放つハーブです。
栽培には少し注意が必要な点もありますが、日当たりと水はけの良い環境を用意し、こまめな花がらの摘み取りと適切な水やりを行えば、比較的簡単に育てることができます。
カモミールを育てる楽しみは、何といっても自家製ハーブティーを味わうこと。
新鮮な花を使ったカモミールティーは、リラックス効果抜群で、身体に優しく染み渡ります。
また、カモミールの花は、庭を優しく彩り、心を和ませてくれます。
ぜひ、自宅の庭やベランダで、カモミール栽培にチャレンジしてみてくださいね。