よもぎは古くから薬草として親しまれ、お餅やお団子、パンなどに練り込んでも美味しい食材です。
自宅で栽培すれば、新鮮なよもぎを楽しむこともできて素敵ですよね。
でも「よもぎは栽培禁止」と言われることがあるのをご存知でしょうか?
実はこれは法的に禁止されているわけではありません。
それでも、よもぎを庭に地植えるすのは避けたほうが良いと私も考えます。
この記事では、よもぎを植えてはいけない理由と対処法について、詳しく解説していきます。
花粉症の方は特に注意が必要かもしれません。ぜひ参考にしてくださいね。
庭によもぎを植えてはいけない理由4つ
よもぎのデメリットは強すぎる生命力!
一度根付くと根絶させるのが難しいほど・・
増えすぎて雑草化
よもぎは非常に生命力が強く、一度根付くと庭中に広がっていきます。
地下茎で急速に増殖するため、放っておくと雑草化してしまうのです。
他の植物の生育を妨げてしまったり、庭の景観を損ねる可能性もあります。
よもぎを植える場合は、植木鉢やプランターに植えるなど、増えすぎないよう注意が必要です。
花粉アレルギー
よもぎは風媒花であり、春先に大量の花粉を飛散させます。
花粉アレルギーの方にとっては、よもぎが庭にあるだけで症状が悪化する可能性があります。
くしゃみや鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こすことがあるため、花粉症の方は庭によもぎを植えるのを避けたほうが無難でしょう。
虫を寄せ付ける
よもぎは4月頃からアブラムシがつきやすい植物です。
アブラムシは植物の汁を吸って弱らせるだけでなく、ウイルスを媒介することもあります。
またアブラムシの排泄物は、すす病の原因にもなります。
よもぎを庭に植えることで、アブラムシが発生しやすい環境を作ってしまう可能性があるのです。
根付くと除草が困難
よもぎは根が非常に強く、一度根付くと除草が困難になります。
地下茎は深く広がるため、抜いても根が残っていれば再び生えてきてしまうのです。
除草剤を使用しても、完全に駆除するのは容易ではありません。
よもぎを植える場合は、コンクリートやレンガで区切るなど、根が広がらないような工夫が必要です。
庭によもぎを植えるメリット
強すぎる生命力から雑草化し、庭に植えてはいけないとまで言われるよもぎ。
でも庭で育てるとメリットもたくさん!
新鮮なよもぎを味わえる
自宅の庭でよもぎを育てれば、いつでも新鮮な葉を収穫できます。
特に春先の新芽は柔らかく、風味が良いので、天ぷらやお菓子作りに最適です。
自分で育てたよもぎを使えば、安心・安全で美味しい料理を楽しめるでしょう。
またよもぎは乾燥にも強いため、摘み取った葉を干してよもぎ茶にするのもおすすめです。
丈夫な多年草
よもぎは丈夫な多年草なので、一度植えれば何年も楽しむことができます。
病害虫にも比較的強く、暑さ寒さにも耐えることができるため、園芸初心者さんでも育てやすい植物です。
日当たりと水はけの良い場所を好みますが、多少日陰になる場所でも問題なく育ちます。
肥料はあまり必要なく、適度に株分けをすれば、長年にわたって庭を彩ってくれるでしょう。
庭でよもぎをうまく育てるポイント
デメリットもありますが、メリットもたくさんあるよもぎ。
ぜひ以下のポイントを参考にして、お家で育ててみてくださいね。
プランターで栽培
よもぎが庭中に広がるのを防ぐには、プランターでの栽培がおすすめです。
深さ30cm以上の大きめのプランターを選び、排水性の良い土を使いましょう。
プランターなら、よもぎの根が庭に侵入するのを防げます。
また、プランターごと日当たりの良い場所に移動できるので、よもぎにとって最適な環境を作ることができます。
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花粉対策
花粉の飛散を防ぐためには、よもぎの花が咲く前に摘み取ることが最も効果的です。
8月以降になると、よもぎの茎の先に花穂ができ始めます。
この時期に花穂を早めに摘み取ることで、花粉の飛散を最小限に抑えられます。
花穂はハサミで切り取るか、手で摘み取りましょう。
こまめにチェックして、花が咲く前に対処することが大切です。
アブラムシ対策
よもぎに発生したアブラムシは、放っておくと大量発生して植物を弱らせてしまいます。
早期発見・早期対策が重要です。
アブラムシを発見したら、すぐに手で散り除くのが基本です。
それでも駆除しきれない場合は、ニーム油などの殺虫剤や木酢液を利用しましょう。
オルトランなどの薬剤を使うこともできますが、他の虫にも影響があるため、できるだけ自然に優しい方法を選ぶことをおすすめします。
また、てんとう虫などのアブラムシの天敵を利用するのも効果的です。
雑草化したよもぎを除草するには?
よもぎを完全に駆除するには、根ごと取り除くことが重要です。
地下茎を残してしまうと、再び芽を出して繁殖してしまうためです。
除草作業は、新しい芽を出すための栄養が地下部に蓄えられる前の7月から10月ごろに行うのが効果的です。
スコップやくわを使って、できるだけ深くまで根を掘り起こしましょう。
根が切れてしまった場合は、除草剤を使うのも一つの方法です。
ただし、除草剤を使う場合は、他の植物にも影響がないよう注意が必要です。
まとめ
よもぎは古くから親しまれてきた薬草であり、自宅の庭で育てることで新鮮な葉を料理やお茶に利用できる魅力があります。
一方で、雑草化しやすく、花粉アレルギーを引き起こす可能性があるため、庭への直接植え付けは避けたほうが賢明です。
よもぎを安全に育てるには、プランターでの栽培がおすすめ。
花粉対策としては花穂を早めに摘み取り、アブラムシ対策には自然に優しい方法を選ぶことが大切です。
すでに雑草化してしまった場合は、根ごと取り除くか、適切な除草剤の使用を検討しましょう。
よもぎの特性をよく理解し、メリットを生かしつつデメリットに対処する方法を実践することが、よもぎを庭で育てる上でのポイントといえるでしょう。