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庭にニゲラを植えてはいけないのはなぜ?毒と増えすぎ問題!

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植物の育て方

特徴的な形の花を咲かせ、長く楽しませてくれるニゲラ。

実は青や白の可愛らしい花のように見えるのは萼片(がくへん)で、花は退化してしまっているのだそう。

お手入れしやすく初心者にも育てやすいニゲラなのですが、「植えてはいけない」と耳にすることがあるのは、その種に毒があるからです。

特に小さな子どもやペットが間違って食べてしまうと、健康を害する恐れがあります。

また、種が勝手に広がり、望まない場所に生えてくるのも困りものです。

この記事では、庭にニゲラを植えるのは止めた方がいいといわれる理由と、ニゲラを育てる上で知っておきたい上手な育て方について詳しくまとめています。

可愛らしいニゲラを育ててみたいという方は、ぜひ参考にしてくださいね。

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なぜ庭にニゲラを植えてはいけないの?

ニゲラを庭に植えたいなと思ったとき、次の4つの問題に気をつけましょう。

種に毒がある

ニゲラを避けた方がいいとされる一番の理由は、種に毒があることです。

ニゲラには16種類もの品種がありますが、日本でよく育てられているのは「ニゲラ・ダマスケナ」です。

この品種の種には、摂取すると危険な「植物アルカロイド」という毒が含まれています。

もしも大量に食べると、瞳孔が拡大したり、お腹が痛くなったり、吐いたり、けいれんを起こしたりする恐れがあります。

大人なら問題ないですが、子どもやペットが間違えて食べるととても危険です。

スパイスとして使える?

ニゲラの中で食べられるのは、「ニゲラ・サティバ」という品種だけです。

この種は「ブラッククミンシード」として知られていて、西洋では健康に良いスーパーフードとされています。

地域によってはブラックシード、オニオンシード、ローマンコリアンダー、ブラックセサミ、カロンジなど色々な名前があります。

でも、この種を育てても、他の危険な品種と交わってしまうことがあるので注意が必要です。

ちなみに、クミンと名前は似ていますが、カレーに使うクミンとは全くの別物ですよ。

種がこぼれて増える

ニゲラを育てるときに心配なのは、種があちこちに広がってしまうことです。

ニゲラは、花が終わると種を落とします。

その種が、あなたが気づかないうちに庭じゅうに散らばるんです。

翌年には、その種から新しい芽が出てきて、元気に育ち、またきれいな花を咲かせます。

自分で植えた覚えがないのにニゲラが増えていくのを楽しむ人もいますが、せっかくの他の植物が育たなくなったり、欲しくない場所に生えてきたりして困ることもあるんです。

しかも、種が風に乗って、隣の庭まで飛んでいってしまうことも。

そうなると、隣などご近所さんにも迷惑がかかってしまいますよね。

実の形が怖い

ニゲラの花はとてもきれいで、見る人を魅了します。

日本では、この植物を「黒種草(クロタネソウ)」と呼びます。

しかし、英名では「藪の中の悪魔」と呼ばれることもあるのだそう。

その理由がニゲラの実の形です。

ニゲラの花のように見えるガクが散ると、膨らんで実ができます。

トゲのような糸状の切れ込みがある袋に包まれた実が、頭から角をはやした悪魔に見えること、さらに袋の中から黒い種が出てくることからこの名前で呼ばれるようになったようです。

花(ガク)が咲いた姿が可愛らしいだけに、実の姿を見て昔の人はさぞ驚いたことでしょう。

ニゲラの実はフウセンポピーといい、珍しいのでニゲラは特別な花ともいえますね。

虫害

ニゲラを植えたいけど考え直した方がいいかもしれない理由のもう一つに、アブラムシがつきやすいことがあります。

アブラムシは、小さくて2~4mm程度の緑色の虫で、植物の茎や葉にたくさんついて植物の汁を吸います。

その結果、植物が弱ってしまうこともあります。

特に春から秋にかけては、アブラムシが茎や葉に集まりやすく、植物の成長を邪魔します。

この虫は約3mmと小さいので、早いうちに見つけて駆除することが重要です。

まだ発生した数が少なければ、手で潰すこともできます。

アブラムシは風通しが悪かったり、窒素肥料を多く使ったりすると発生しやすいので、植物を置く場所や肥料の量に注意しましょう。

また、アブラムシに触れるとベタベタするのが不快で、虫が苦手な人にとっては見た目だけでゾッとするかもしれません。

特に女性の中には虫が苦手な人が多いので、その点も考慮する必要があります。

ニゲラを育てるメリットも

種の毒性や虫害など、ニゲラを育てるにはお手入れの手間がかかることは事実です。

でも、ニゲラを庭に植えると、以下のようないいことがあるんですよ。

花の咲く期間が長い

ニゲラの花は4月末から7月初めまでの期間、咲き続けます。

つまり、割と長い間、庭で花を楽しむことができるんです。

さらに、青や紫、白、ピンクなど色々な色の花が咲くので、庭が長期間にわたって色とりどりに美しくなります。

切り花やドライフラワーにもできる

ニゲラは切り花としても人気があり、お店では一本200円~くらいで売られていることがあります。

その美しさと長い茎が特徴で、見た目がとてもいいんです。

切り花をお店で買うと早くしおれてしまうので、お金がもったいないと感じるかもしれませんね。

でも、庭で自分で育てたら、その心配はいりません。しかもタダです!

そして、ニゲラの実は成熟すると、風船みたいにふくらんでユニークな形になります。

そのふくらんだ実を取って乾燥させると、とってもかわいいドライフラワーになります。

初心者にも育てられる

ニゲラは育てやすくて、ガーデニング初心者にもピッタリな一年生植物です。

秋に種をまくのが通例で、その耐寒性のおかげでしっかりと冬を乗り越えます。

日がよく当たり、風通しのいい場所なら、土の種類を問わずしっかり育ちます。

夏になると枯れやすいですが、高温によるダメージを気にする必要はありません。

アブラムシにやられることもありますが、概して病気や害虫に強いです。

だから、ガーデニングを始めたばかりの人でも、手軽に育てられるんですよ。

ニゲラを上手く育てるコツ

もしニゲラの栽培に挑戦してみようかなという方は、次の2つのポイントを覚えておいてください。

種を作らせない

まず、花が枯れた後に種を作らせないように、枯れた花を早く取り除くことが大切です。

これは、子どもやペットが誤って有害な種を食べたり、無計画に種が広がって来年もニゲラが勝手に生えてきたりするのを防ぐためです。

花が咲き終わったらすぐに枯れた花を掃除して、種ができないようにしましょう。

虫害対策

次に必須なのが、アブラムシへの対策です。

アブラムシはニゲラだけでなく、多くの植物に影響を与える害虫です。

ガーデニングをしていると、アブラムシはよくある問題ですが、これを駆除する方法を知っていると植物を健康に保てます。

ニゲラは食べるものではないので、農薬の使い方にそこまで厳しくなくてもよいでしょう。

手軽でいて効果的にアブラムシを駆除できる市販の薬剤を使うのがおすすめです。

まとめ

独特の形の花が可愛らしいニゲラですが、庭で育てる時に気をつけたい点は大きく4つあります。

・種が有毒な成分を含んでいること
・種が勝手に広がって増えること
・実の形がちょっと怖い
・アブラムシがつくこと

ただし、これらの問題は種をうまく管理すれば解決できる小さなことです。

種が勝手に広がることは、逆に考えれば、次の年も自分で何もしなくても花が咲くというメリットにはなります。

ニゲラの魅力は、やはりそのユニークな花(正確にはガク)や、花が終わった後にできる風船みたいな実にあります。

庭で育てると楽しむことができるので、ぜひあなたも挑戦してみてください。

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