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庭に菊を植えてはいけないのはなぜ?繁殖力と虫害!縁起が悪い?

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植物の育て方

奈良時代に中国から日本へ伝わったとされる菊。

仏事に使われることも多く、日本人にとっては古くから馴染み深い花です。

最近では和菊、洋菊あわせて200種以上の品種があり、お花屋さんで色とりどりの菊を目にすることも多いのではないでしょうか。

小ぶりで可愛らしいものから、大きく一輪で咲くものまで色々な種類がありますが、「庭に菊を植えてはいけない」と聞いたことはありませんか?

実は、菊は可愛らしい見た目に反して繁殖力が強く、虫害に遭いやすいという特徴もあるんです。

この記事では、庭で菊を植えない方が良いよと言われる理由について詳しく解説します。

植物を育てる上で、メリット・デメリットは必ずあるもの。

菊を植えてみたいな、と思っている方はぜひ参考にしてくださいね。

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庭に菊を植えてはいけない理由とは?

繁殖力の強さ

菊を庭に植えると、その強い繁殖力で急速に増えて広がるため、注意が必要です。

菊の根は広がりやすく、風に乗って飛ぶ種子が庭の外にまで散らばることがあります。

「こぼれ種」から他の地域へも広がり、隣の庭や公共の場所に影響を与えることもあるんです。

その結果、隣人との関係が悪化したり、庭のお手入れや管理が難しくなったり、他の植物との調和が取れなくなるなど、色々なトラブルが発生することがあります。

虫害

菊が害虫を引き寄せやすいことも、庭に植えるときに心配な点の一つです。

特に夏場のアブラムシやハダニなど、菊にはこれらの害虫が頻繁に発生しやすい傾向にあります。

アブラムシは新芽に集まり、養分を吸い取るだけでなく、時にはウィルス病を広める原因にもなります。

また、ハダニは特に夏の暑さでに大量に増えることが多く、菊の葉を弱らせることがあります。

このような害虫の影響で、菊の健康が損なわれ、葉や花がダメージを受けることもあります。

さらに、これらの害虫が他の植物にも広がり、庭全体の植物の健康に悪影響を与える可能性があります。

縁起が悪い

菊を庭に植えることが避けられる一つの理由は、その花が葬儀やお供え物として使われることから、「縁起が悪い」とされているからです。

日本では、菊が「死」や「悲しみ」と関連付けられており、よく墓地や葬儀で故人を悼む際に使われます。

このため、日常生活を送る場である家の庭に菊を植えることは、一般的に避けられます。

特に年配の方がいる家庭では、庭に菊を植えることが不吉なサインと考えられることが多く、好まれない傾向があります。

高貴な花だから

菊が庭に植えられない理由の一つは、それが日本の国花であり、皇室の紋章にも使用されているためです。

この花は日本の文化や歴史において大変重要な役割を果たし、国や皇室の象徴として尊重されています。

そのため、一般の家庭で菊を庭に植えることは、敬意を欠く行為である、と捉えられることがあります。

特に、伝統を大切にする家庭や年配の方々の中には、菊を庭に植えることを避ける傾向が強いです。

このように、菊は伝統的かつ象徴的な意味をもつため、庭に植えてはいけないといわれる理由になることがあります。

高温多湿に弱い

菊は比較的強く、ガーデニング初心者にも育てやすい植物ですが、高温多湿に弱い性質があります。

梅雨の時期には葉を数枚落として通気性をよくしてあげないと、湿気が溜まり、根腐れを起こすことがあります。

真夏を迎え暑さが本番を迎えると、花が咲かなくなったり、根の部分に障害が出てしまうことがあります。

花言葉が良くない

菊を庭に植えるとき、その花の色によっては良くない花言葉があるため慎重になることがあります。

菊にはさまざまな色と品種が存在し、それぞれの色には異なる花言葉がついています。

たとえば、白い菊には「高貴」「高尚」「高潔」といった素敵な意味があります。

その一方で、黄色い菊は「破れた恋」「軽んじられた恋」といった、あまり望ましくない花言葉がつけられています。

庭の花は通常、明るくポジティブなイメージが求められるため、悪い花言葉を持つ色の菊を避ける家庭も多いです。

庭で菊を育てるメリット

縁起が良いとの考えも

菊は日本の伝統的な行事やお祝いの際に飾ると縁起が良いとされています。

例えば、お正月には松や千両とともに菊を飾るのが一般的ですね。

端午の節句や七五三などでも菊がよく使われます。

これらの行事では「菊を飾ると福が来る」と言われ、幸運を呼ぶ花として大切な役割を担っています。

菊は様々な色や品種があり、美しく長持ちするため、庭や花壇に植えると長く楽しむことができます。

さらに、育てやすいという特性もあるので、ガーデニング初心者にも扱いやすいです。

このような理由から、菊を庭に植えることは、庭を華やかにするだけでなく、日本の伝統や縁起の良さを感じさせてくれるでしょう。

仏花・供花に使える

庭に菊を植えておくと、お盆やお墓参りで新しい花を買うコストを節約できます。

お仏壇のあるお宅でも、庭から摘んできた新鮮な菊の花をお供えすることができます。

また、菊は長持ちするため、切り花としても長期間美しい状態を保ちます。

庭に菊を植えると、仏花としても経済的で実用的な選択です。

菊を上手く育てるポイント

鉢植えで育てる

庭が狭い場合におすすめなのが、菊を鉢植えで育てる方法です。

菊は成長力が強いため、地面に直接植えると他の植物に影響を及ぼしたり、庭のスペースを圧迫することがあります。

鉢植えにすることで、成長をしっかり管理できる上に、デッキやベランダを使って菊を美しく見せることができます。

また、鉢植えの大きなメリットは、移動が簡単であることです。

季節や天候に合わせて屋内外の位置を変えることができ、菊の見頃を家の中で楽しむこともできます。

さらに、鉢植えなら水やりや剪定などの日常の世話も簡単にできます。

狭いスペースでも菊を楽しむために、鉢植えは非常に便利で、菊の魅力を最大限に引き出す方法と言えるでしょう。

暑さ対策

菊は高温多湿な環境に弱いので、菊にとって日本の夏は過酷なもの。

何の対策も施さなければ夏バテしてしまいます。

そのため、夏場はよしずやすだれ、寒冷紗、遮光ネットなどを使って日陰を作り、土の温度を下げてあげましょう。

また日当たりのよい庭で育てている場合は、半日陰などに移してあげるのもおすすめです。

近年は猛暑の連続で、夜の外気温が以前ほど下がりにくくなっています。

そのため、水やりを夕方にすると地面からの気化熱で植物周辺の気温も下がります。

昼間に水をあげるとお湯になってしまうため、もし菊が暑さでしおれていても、水やりは夕方まで待ちましょう。

黄色の菊以外に

黄色の菊は、「破れた恋」「軽んじられた恋」といったネガティブな花言葉を持つことがあります。

庭に植える花は一般的に明るくポジティブなイメージが求められるため、黄色の菊を使うと不吉な印象を与えかねません。

黄色以外の他の色を選ぶことで、家族にとってもネガティブな印象をあたえることなく、庭で美しい菊を楽しむことができます。

菊は植えっぱなしでもいい?

菊は多年草で、毎年花を咲かせる特性があります。

通常、菊は丈夫で枯れにくいですが、植えっぱなしにして適切な手入れを怠ると問題が発生することがあります。

菊をそのまま放置すると、茎や葉が伸びすぎて見た目が乱れることがあります。

また、葉が密集しすぎると、日光が届かずに下の葉が黄色く変色したり枯れたりすることもあります。

さらに、葉が密になると風通しが悪くなり、虫害のリスクも高まります。

菊の手入れ方法には「切り戻し」と「摘心」があります。

切り戻しは、花が終わった後に茎や枝を剪定して形を整える作業で、伸びすぎた部分を整えて光と空気の流れを良くします。

摘心は、茎の先端の芽を摘むことで、植物が横に広がり、多くの脇芽を出して花を多く咲かせるようにします。

これらの手入れを行うことで、菊は健康的に成長し、毎年美しい花を咲かせることができます。

摘心や切り戻しは植物の成長状態を見ながら行い、適宜肥料を与えることも大切です。

まとめ

たくさんの種類がある菊。

その色も白、黄、オレンジ、ピンク、赤など多岐に渡ります。

苗から育てる菊ですが、現在では種から増やす品種も開発中なのだとか。

ガーデニング初心者にも育てやすい植物ではありますが、古くからの慣習や縁起を気にする方は見送った方がいいかもしれませんね。

植えてから後悔しないためにも、ぜひ上記のポイントを参考にしてください。

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